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「化学物質への周産期曝露の発達神経毒性、化学物質毒性の修飾因子、砒素汚染と健康影響、小児環境保健、生業活動と化学物質汚染との相互関連性」(渡辺知保教授)

東京大学大学院医学系研究科 人類生態学分野

研究内容

人類生態学教室の主な調査地

アジア地域における経済発展による環境負荷評価およびその提言を実現する政策研究のプロジェクト概念図

人類生態学教室の研究調査対象地域の類型

テーマ:
化学物質への周産期曝露の発達神経毒性、化学物質毒性の修飾因子、砒素汚染と健康影響、小児環境保健、生業活動と化学物質汚染との相互関連性
概要:
当研究室では、現代に生きる様々な集団の生態について、人口・栄養・環境を切り口に、「生物集団が環境をいかに利用して食物を獲得し、世代を重ねていくか」という広く生態学一般に共通の課題と、「人間活動が環境(地球を含めて)に及ぼすインパクトと、インパクトを受けた環境から人間自身がうける影響」という人間の生態に特有な課題という2つの軸にそったテーマに取り組み、こうした研究を通じて、人口問題・食糧問題・環境問題の解決の土台となる人間集団とその活動に関する基礎的情報を提供することをめざしています。
フィールドワークは主として(東南・南)アジア・オセアニアの農村地域で展開しており、生業−環境汚染−健康の関連、開発と人々の栄養・健康・生業との関連などに着目した研究を行っています。ラボワークとしては、環境を汚染する化学物質の小児(胎児期を含む)への影響(発達神経行動毒性)について、感受性要因に着目した研究を行っています。フィールドワークで得られた様々な試料の分析もラボワークの重要な仕事です。いずれのアプローチにおいても、生物集団と環境との関係は常に動的であり、また多面的であることを忘れないのが人類生態学の研究における基本姿勢と考えています。
キーワード:
生業と環境, 化学物質(重金属・類金属), 必須微量元素, 栄養、人口
学部体系:
医療・保健衛生系(医療・保健衛生系)
研究分野:
健康・化学物質(化学物質管理・リスクコミュニケーション, 分析・モニタリング・評価関連, その他健康・化学物質関連)、自然環境(その他自然環境関連)

研究室概要

大学・研究室名
東京大学大学院医学系研究科 人類生態学分野
【研究室の特色・PR】
人類生態学という言葉が使われたのはそれほど最近のことではないが、例えば生理学や公衆衛生学のように、領域名を述べただけで誰にでも(正しいかどうかはさておき)理解してもらえるような学問でないのも事実です。地球が相対的に狭くなり、人類の住処のboundaryが学問的にも社会的にも十分に認識されるようになってくると、ひとつの地域・ひとつの問題をとりあげているつもりで、その背後に実にさまざまなほかの地域・ほかの問題がぞろぞろとついてくるようなこと、あるいはひとつの地域と思った空間・集団の中でも問題の程度や性質が均一でないようなことが増えてくるように思われます.そういった、要因と要因が影響しあい、ストレートな因果関係で記述しにくい問題、あるいは集団の平均値よりも集団の中の偏差とその原因を重視するような問題は、人類生態学がこれまで手がけてきた地域生態系の構造解明という課題にも共通しており、そうした意味でこれから人類生態学がチャレンジすべき課題はそこら中にころがっているように感じます。こういう問題群に解答を出すことによって、人類生態学をやっているということが、生理学や公衆衛生学をやっている、というのと同程度とはいかなくとも、すんなり理解されるようにしたい、と思っています。最後に、こういった学問領域に興味をよせてくれる若い人には、関心は広く、しかしspecificであることが重要だということを強調しておきたいと思います。
【先生のプロフィール】
氏名:
渡辺知保
出身大学:
東京大学医学部(保健学科)
出身大学院:
東京大学医学系研究科保健学専攻
卒業研究のテーマと概要:
学部:低酸素耐性への影響要因
大学院:セレン化合物による低体温誘導の毒性学的意義
職歴など:
1989〜1997.11  東北大学医学部衛生学講座助手
1997.12〜2005.3 東京大学大学院医学系研究科人類生態学助教授
2005.4〜     東京大学大学院医学系研究科人類生態学教授
現在に至る
研究室HP:
http://www.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/
【所属学生の人数】
11~20人程度
【ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など)】
1泊2日程度  年 0回
2泊~1週間未満  年 1回
1週間~1か月以内  年 0回
1か月以上  年 0回
【研究室連絡先】
東京都文京区本郷7-3-1
umezaki<アット>humeco.m.u-tokyo.ac.jp

先生からのメッセージ

現代において、「環境」は「人間」の存在抜きには語れないし、逆に「人間」も「環境」抜きに語れない。この「抜きには語れない」部分の比重が増しているのが現代の特徴でもあるし、また環境研究のもっともおもしろい部分なのではないかと思っています。ですから、「環境研究」の中で、「環境」に興味があるならば、人間のことも今のうちによく勉強しておき、「人間」に興味があるならば、環境について今のうちに学んでおくと、将来、自分の方向を見定めるときに役に立つのではないかと思います。
時には勉学を離れて、どっぷりと自然やあるいは人間の中に身をひたし、頭を空っぽにする期間を持つことも重要です。情報の吸収と情報への曝露量は、必ずしも比例するものではないでしょうから。

(2009年1月現在)