実習風景。土壌は、地球と言う大きな循環系の要であり、命が生まれる場・また還っていく場でもあります。
インドネシアジャワ島。集水域の持続的土地利用に関する研究をしています。
多段土壌層法。汚水浄化機能を強化した改良土壌をレンガ積層状に配置し、周囲に通水性の良い粒子径の比較的均一な資材を充てんした構造のもの。
インドネシアジャワ島の棚田。ジャワ島における過去30年間の水田土壌の理化学性の変化を調べています。
2008年 3月25日 学位授与式&フェアウェルパーティ。それぞれの道で活躍できるのを祈っています。卒業おめでとう!
・当研究室のスタイルは「おもしろい研究を自主的にやろう」です。先生は、よい研究案を持っていけば、その研究をやらせてもらえます。自分で調べ、とりあえずやってみれば、先輩や先生がアドバイスをくれる。学生は受動的ではなく、能動的な雰囲気です。
・留学生の多い研究室で、学部生や修士学生も積極的に留学生と会話することにより語学が鍛えられます。また、留学生との交流や、海外調査などで色々な国の人と交流することにより、日本以外の国の事を知ることができ、国際感覚が少しは身に付きます。
・当研究室に在学中や、卒業後、青年海外協力隊に参加して海外派遣された人がこれまでに-9人居ます。増永先生も、大学院卒業後に青年海外協力隊員として西アフリカのニジェールで活動されていました。青年海外協力隊に参加したい学生さんは、私たちは土壌学の研究室ですので関連職種が多く、いろいろな職種に挑戦できる事が強みかもしれません。実際、研究室より派遣された人の職種は土壌肥料、村落開発、稲作、植林、野菜など多岐にわたっています。派遣された国も、アフリカ、アジア、南米と、色々です。協力隊に参加した研究室出身者は、皆さん海外での経験を積み、視野を広めて帰国し、その後も研究者や大学の教員、国際協力専門家を始め各種の仕事で活躍をしています。
「環境」という言葉が世界で意識されるようになり、今後ますます環境にかかわる学問分野の重要性が増してきます。しかし、環境に係わる学問分野は幅広く、生態学、農学、工学、政治学、経済学、倫理学etc、など非常に多岐にわたります。そこで、大学に入って環境について学びたいと考えている皆さんには、まずどんな分野について学びたいのかよく考えることをアドバイスします。さもないと、環境という言葉の付く学部や学科で進学先を選んで、入学してから「自分が学びたかったのは、この分野ではなかった・・」と気づくこともあり得るからです。実は、これは環境に係わる分野だけでなくすべての分野についても同じです。大学では、学生は能動的に学ぶことが求められます。その準備として高校生の間に、「自分はこれから何を勉強したいのか?」と色々な本を読んだりして情報を集めて考えてほしいと思います。
私たちの研究室でも土壌をキーワードに先に紹介したような色々な研究を行っています。普段の生活で、農業など土に触れる仕事をしておられる方以外は「土壌」を意識することはほとんど無いと思います。しかし、陸上の物質循環、植物生育、水の浄化・保持など生物の生存の核となるものなのです。土壌について、ちょっと知りたいなと思った方に、次の本を紹介します。
「土とは何だろうか?」久馬一剛著、京都大学学術出版会
皆さんに、大学でお会いできるのを楽しみにしています。