世界資源研究所、メキシコ湾のデッドゾーン対策として栄養塩取引は有望と分析

発表日:2013.04.17

世界資源研究所(WRI)は、メキシコ湾に広がるアメリカ最大のデッドゾーン(貧酸素水域)を縮小するには、「栄養塩取引」が費用効果的であるとの見解を示した。デッドゾーンは、酸素が少なく魚やエビ等の海洋生物が生息できない水域で、過剰な栄養塩(窒素、リン)が水域に流れ込み藻類が繁茂することで発生する。この水質汚染を改善する方法の1つが栄養塩取引で、これは具体的な水質目標を定めた上で、栄養塩の排出源である下水処理場や工業施設、農場の間で、栄養塩削減量の余剰分・不足分をクレジットとして売買する仕組である。WRIでは、メキシコ湾に注ぐミシシッピ川の流域における栄養塩取引の経済的実行可能性について分析した。その結果、農場の栄養塩削減対策に必要なコストは下水処理場と比べてはるかに低いため、栄養塩取引は水質改善において費用効果が高く、下水処理場と農場の双方に多大な経済的利益をもたらすことがわかったという。また農場も対策次第で、クレジットの売却益だけでなく、肥料代削減や収穫高拡大等による利益も期待できるという。

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