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 「AT~SEA」プロジェクト、欧州初の沿岸海藻栽培実験を完了

発表日:2013.07.03


  イギリス自然環境研究会議(NERC)の発表によると、欧州で実施中の「AT~SEA」プロジェクトが、新開発の網状海藻栽培基盤を用いた初回収穫試験を完了した。これは欧州の先端織物技術や洋上工学、海洋生物学を駆使し、水・塩分、波の衝撃などに耐える基盤を開発することで、石油に代わるバイオマス(燃料、ポリマー、顔料等)として有望な海藻の沿岸大規模栽培を目指すプロジェクトである。企業や研究機関からなる11のパートナーが、環境条件の異なるノルウェーやスコットランドの沿岸で、同じ基盤材料と海藻種を使って同時に実験した。この結果に基づき、次の海藻生長期が始まる秋までに第二世代基盤を設計するという。海藻を使ったバイオ燃料等の研究は数年前から行われているが、人件費の面で採算がとれず、沿岸生態系に及ぼす悪影響や大規模生産における信頼性の低さも障害となっていた。陸上でのバイオ材料栽培も、食料生産に使うべき土地を奪い、大量の水を消費するなど問題がある。しかし地球の約71%を覆う海洋を利用する海藻の栽培は有望だという。

情報源 イギリス自然環境研究会議(NERC) プレスリリース
国・地域 イギリス
機関 イギリス自然環境研究会議(NERC)
分野 自然環境 環境総合
キーワード 生態系 | バイオ燃料 | バイオマス | 海洋 | イギリス自然環境研究会議 | NERC | 沿岸 | 海藻
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