国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)は、「オゾン層破壊の科学アセスメント:2014」の要約版を公表し、国際的な取組によってオゾン層は順調に回復していると報告した。成層圏にあるオゾン層は有害な紫外線から地球を保護する役割があり、オゾン層破壊は人々の健康(皮膚、目、免疫系)や野生生物、農業にダメージをもたらす。同文書によると、モントリオール議定書等の実施で、クロロフルオロカーボンやハロンなど大気中のオゾン層破壊物質(ODS)が減少し、21世紀半ばまでにオゾン層が1980年の水準まで回復する見通しだという。ODSの多くは温室効果ガスでもあるため、その削減は温暖化抑制にも寄与している。しかしODSの代替で使用が急増しているハイドロフルオロカーボン類の多くが温室効果ガスであり、今後の気候に大きな影響を及ぼす可能性があると警告。この他、南極上空に毎年発生するオゾンホールが夏季の南半球の地表気候を大きく変化させたこと、21世紀後半はCO2や一酸化二窒素、メタンによるオゾン層への影響が高まること、等が指摘された。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース 世界気象機関(WMO) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) 世界気象機関(WMO) |
分野 | 地球環境 大気環境 |
キーワード | 世界気象機関 | WMO | 温室効果ガス | オゾン層 | 国連環境計画 | UNEP | モントリオール議定書 | 破壊物質 | ハイドロフルオロカーボン | ODS |
関連ニュース |
|