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 石油・ガス田で冬季に地表オゾン濃度が上昇する仕組み、アメリカの科学者らが解明

発表日:2014.10.01


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)が主導する研究チームは、石油・ガス田で冬季に地表オゾン濃度が上昇する仕組みを明らかにする研究成果を公表した。研究チームは、ユタ州北東部の石油・ガス田における2012年から2014年の観測データを用い、オゾンとそれを生成する揮発性有機化合物(VOC)や窒素酸化物などの濃度を測定した。その結果、石油・ガス田のVOC濃度は3年間通して高かったものの、高濃度のオゾンが発生するのは寒冷で積雪のある時期に限られていたという。例えば、積雪のあった2013年冬季、オゾン濃度はアメリカの大気質基準を49回も超過した。通常、オゾン濃度は日照の強い夏季に上昇する。この地域で冬季に上昇するのは、上空の暖かい空気が地表の冷たい空気を閉じ込める気温逆転現象が発生してVOCが濃縮されることや、雪面による太陽光の反射がオゾン生成を促進するためだという。研究チームは、この研究成果はオゾン生成の化学的性質に新しい知見をもたらすと共に、オゾン汚染の影響を最小限に抑える対策にも役立つとしている。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 大気環境
キーワード 窒素酸化物 | NOAA | VOC | オゾン | 揮発性有機化合物 | ガス田 | アメリカ海洋大気庁 | 石油 | 積雪 | 地表
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