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 国際エネルギー機関、水素エネルギーと燃料電池技術の普及へのロードマップを提示

発表日:2015.06.30


  国際エネルギー機関(IEA)は、水素と燃料電池を2050年までに主要エネルギー源とするために必要な方策を「技術ロードマップ:水素と燃料電池」報告書で示した。水素は化石燃料並みの柔軟性とエネルギー密度を持ち、これを動力とする燃料電池は、運輸、工業、建築物、電力網といった部門のCO2排出削減に役立つ。しかも、出力の変動が課題とされる再生可能エネルギーを水の電気分解に使用すれば、そのエネルギーを水素の形で大量・長期に貯蔵することができる。一方、燃料電池の主な用途である燃料電池自動車(FCEV)を普及させるには水素の製造、輸送、流通、補給のためのインフラ整備が必要で、報告書は、そのための投資額が、2050年までに販売されるFCEV1台当たり900~1900ドルになると算定した。ただし、これは水素利用が大きく広がることを前提としているほか、水素には安全性などの難点もあり、先行きは不確実だという。そのため報告書は、水素が主要エネルギー源になるには技術とインフラの発展に向けた適切な政策が不可欠だとし、水素の将来性は高いが課題も大きいことを明らかにした。

情報源 国際エネルギー機関(IEA) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国際エネルギー機関(IEA)
分野 地球環境 環境総合
キーワード 再生可能エネルギー | 燃料電池 | CO2排出量 | 燃料電池自動車 | 国際エネルギー機関 | IEA | ロードマップ | 排出削減 | 水素エネルギー | FCEV
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