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 国連環境計画、サンゴ礁の保護に向けた新ツールと報告書を公表

発表日:2016.05.24


  国連環境計画(UNEP)は、第2回国連環境総会(UNEA-2)で、エルニーニョや地球温暖化で壊滅的な被害を受けているサンゴ礁の保護に向けた新たなツールと報告書を公表した。サンゴは海水温が上昇すると白化し、頻繁に白化すると死滅して礁が壊れやすくなる。UNEPはアメリカ海洋大気庁(NOAA)などと協力し、気候モデルによる予測から、サンゴ礁の深刻な白化が頻発する時期などのデータセットを作成した。世界のサンゴ礁の4分の3以上は21世紀中に毎年白化するようになるが、悪化がやや遅いサンゴ礁も各地にあることがわかり、管理の優先順位を示すツールになるという。また、海中の光の少ない環境で生息する中有光層サンゴ生態系についての報告書もまとめた。それによると、このサンゴは場所によっては気候変動の短期的影響に抵抗力を持ち、破壊された浅海サンゴや魚類個体群の再生に活用できる可能性があるという。報告書では、中有光層サンゴ生態系の研究を進め、その所在や浅海サンゴとの関係を解明し、海の管理者らにその価値の理解と保護を促すよう勧告している。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生態系 | サンゴ礁 | 国連環境計画 | UNEP | 白化 | 気候モデル | 海水温 | 保護 | UNEA | 中有光層
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