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 南極・ウィルキンス棚氷が分離の危険性

発表日:2009.04.07


  南極の二つの島とウィルキンス棚氷をつなぐアイスブリッジが崩壊し、気候変動の明らかな影響であるとして懸念が高まっている。これは欧州宇宙機関(ESA)が撮影した衛星写真によって明らかになったもので、ウィルキンス棚氷をつないでいた長細い氷が、最も幅の狭い地点で割れてきている。ウィルキンス棚氷は、ジャマイカ島ほどの大きさで、1990年以降後退していた。南極半島の一部にあるが、この地域は、最も気温の上昇が激しい地域の一つで、3℃も気温が上昇しているという。国連環境計画(UNEP)早期警告・評価部(DEWA)のランブレット氏は、「ウィルキンス棚氷のアイスブリッジ崩壊によって直接、海面が上昇することはないものの、氷棚の崩壊によって氷河の安定性が損なわれ、間接的な影響が出るかもしれない。アイスブリッジの崩壊によって、海面が吸収する日射量が増え、温暖化の継続・加速につながるかもしれない」と警鐘を鳴らしている。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 地球環境
キーワード 人工衛星 | 地球温暖化 | 気候変動 | 国連環境計画 | UNEP | 南極 | 棚氷 | 氷河
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