北大西洋条約機構、気候変動は中東・北アフリカの水・食糧問題を深刻化させ、紛争や大量移民を生むおそれがあると指摘

発表日:2017.05.23

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)によると、北大西洋条約機構(NATO)国会議員会議(PA)は、2017年5月開催のG7サミットを前に、気候変動は中東および北アフリカの地域で紛争や大量の移民を生む可能性があると警告した。PAが作成中の報告書案は、同地域は慢性的な水不足で、気候変動はそれをさらに悪化させ、不足する水や食糧をめぐり地域の緊張が高まって紛争や大量の難民が発生する可能性が高いとしている。最近の学術研究で、気候変動に対する従来のような適応では温暖化が緩和されず、世界の所得は気候変動がない場合に比べて2100年までにおよそ23%減少すると予測されるなど、適応に失敗すると世界に深刻な影響が及ぶとみられる。そのため報告書は、環境安全保障と気候問題をNATOの新しい戦略課題と捉え、各国はパリ協定を遵守し、途上国への気候資金提供の約束などを守る必要があると指摘。廃水再生処理の拡大や農業と水不足に関する地域協力の改善などを提案し、同地域での水や食糧安全保障を中心とした国際開発支援の拡大を求めている。NATOのPAは、NATO加盟国の国会議員らが多数参加する、加盟国議会間の重要な対話の場である。

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