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 中国、バイオエネルギー開発で欧米の轍を踏まず

発表日:2009.04.22


  中国立法府のトップ、全国人民代表大会の農業・農村地域委員会のイン副議長は、2009年4月20日に閉幕した農村経済フォーラムにおいて、中国のバイオエネルギー開発戦略の大前提は、食糧の安全性を危険にさらさないことだと発言。長い間穀物輸出国だったアメリカやEUが、バイオエネルギー生産を加速するにつれ、輸出を減らし、トウモロコシやナタネを輸入するに至り、国際市場での需給バランスの歪み、価格高騰を招いたと指摘し、中国はバイオ燃料生産で異なる道を模索しなければならないと強調した。中国での問題は、加工技術ではなく、農地が限られ、穀物が不足している点である。イン氏は、ムギやコメの茎など、食用部分以外のバイオマス資源を活用する方法を提示。農家は通常、これらの茎を田畑に放置したり、燃やしたりしており、年間5億トンの茎が無駄にされているという。一方で、茎を家畜ふん尿に混ぜてメタン槽にいれ、発電する農家も増加している。メタン槽を有する農家は2008年末で3000万世帯に上り、メタン生産量は120億m3に上るという。

情報源 中国科学院(CAS) プレスリリース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 地球環境
キーワード バイオマス | 中国 | メタン | 中国科学院 | CAS | 穀物 | トウモロコシ | 茎 | ふん尿
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