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 国連環境計画、環境汚染によって微生物の薬剤耐性が高まり、人間の健康が脅かされていると報告

発表日:2017.12.05


  国連環境計画(UNEP)は、環境汚染によって微生物の薬剤耐性が向上することが人間の健康に対する深刻な脅威になっていると報告した。毎年約70万人が薬剤耐性のある微生物の感染が原因で死亡している。家庭、病院、製薬施設からの廃棄物や農業排水による抗生物質の流出が、薬剤耐性を持った種への微生物の進化につながっているという。21世紀に入ってから人間の抗生物質使用量は36%増加し、家畜の抗生物質使用量は2030年までに67%増加すると予測されている。水産養殖で使用された抗生物質の最大75%は環境に流出している。排水処理施設では抗生物質をすべて除去することはできず、薬剤耐性を持つ微生物は、水産養殖場、産業および生活排水処理場付近の海水や堆積物に多いという。問題解決には、抗生物質の使用と廃棄、環境流出に対処する必要がある。なお、微生物の薬剤耐性は、第3回国連環境総会(UNEA3)で公表された国連環境フロンティア報告書で6つの懸念領域の一つとされている。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 健康・化学物質
キーワード 微生物 | 国連環境計画 | UNEP | 環境汚染 | 健康影響 | 耐性 | 国連環境総会 | 薬剤 | UNEA | 抗生物質
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