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 ニューヨークやボストンを、世界平均を30~51cm上回る海面上昇が襲う!?

発表日:2009.05.27


  グリーンランドの氷床が21世紀中に融解すると、ニューヨーク、ボストン等アメリカ北東部やカナダの沿岸域で、従来考えられていた以上に海面が上昇するおそれのあることが、国立大気研究センター(NCAR)のヒュー氏らの論文によって明らかになった(2009年5月30日発行「Geophysical Research Letters誌」に掲載)。世界の気候をシミュレートするコンピュータモデルで、グリーンランドの氷の融解量が毎年増加する割合について、(1)引き続き7%、(2)やや減少して3%、(3)1%とする3つのシナリオを検討したところ、融解量が中程度以上の場合、2100年頃までに海洋循環が変わる可能性があり、北米北東部沿岸では世界平均を30~51cm上回る、世界でも最も著しい海面上昇が生じるおそれがあるという。また、シナリオ(1)が続く可能性は低いとされるが、予想に反して継続した場合、北極に温かい水を供給する海洋循環が弱まることも判明。21世紀末までに北極の海氷が一時的に回復する可能性もあるという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード 気候変動 | アメリカ国立科学財団 | NSF | シミュレーション | 海面上昇 | 氷床 | グリーンランド
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