地球を人工的に冷却する地球工学的手法は、生態系にダメージを与えるおそれもあり

発表日:2009.09.08

イギリス気象庁(MET)は、地球を人工的に冷却する地球工学的手法が、地球の生態系にダメージを与える連鎖反応を起こすおそれのあることを明らかにした。英国王立協会は最近の研究で、こうした提案は技術的に可能で、効果がありそうだとしていた。多くの地球工学的な取り組みでは、太陽光の吸収量を人工的に削減しようとする。海塩粒子を用いて人工雲を発生させ(クラウドシーディング)、雲の反射を増加させるという提案では、より多くの太陽光を反射させ、地球の気温を下げる。METでは、長期間、下層雲に覆われている南米・北米・アフリカ南部の西岸沖を対象に、大気や海洋への影響等の物理的プロセスを再現する最新のコンピューターモデルを用いて考察。クラウドシーディングは、地球温暖化の速度を25年分遅らせる可能性があり、特に南米では、最も効率的に気温の上昇が抑えられる可能性があることが分かった。他方、アフリカ南部沖でのシーディングにより、アマゾン熱帯雨林地域の降水量が30%減少して森林が枯死し、大量のCO2が大気中に放出されるおそれがあることも分かった。

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