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 欧州環境庁、気候変動によって欧州の農業が受ける打撃を予測

発表日:2019.09.04


  欧州環境庁(EEA)は、気候変動が欧州の農業に及ぼす悪影響を分析した。それによると、農作物の生産量は低下し、欧州南部、地中海地域では耕作不能になる地域も出てくると予想され、農業部門、特に農場レベルでの適応措置を最優先課題とする必要があるとしている。すでに欧州では極端気象によって農業部門での経済的損失が生じており、今後、気候変動によって収穫量の低下、生産コストの増加など、悪影響の増大が考えられる。特に欧州南部では、灌漑農業でない作物(小麦、トウモロコシなど)の生産量が2050年までに最大50%減少し、農家の深刻な収入減や地域格差につながる可能性もあるという。EEAは報告書の中で、財政面、制度面、専門知識の不足により特に農場レベルでの適応措置導入が滞っていることを指摘し、EU加盟国の農業部門、特に農場レベルで適応作物や改良された灌漑技術などの導入を優先して行うよう強調した。なお、適応措置により、農業部門に起因する温室効果ガス削減、大気汚染軽減などにも効果があると期待される。

情報源 欧州環境庁(EEA) ニュース
国・地域 EU
機関 欧州環境庁(EEA)
分野 地球環境 水・土壌環境
キーワード 大気汚染 | 気候変動 | 温室効果ガス | 欧州環境庁 | 農業 | 農作物 | 極端気象 | 耕作不能 | 灌漑農業 | 地域格差
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