世界気象機関(WMO)は、北極気候研究のための学際的漂流観測(MOSAiC)が順調に始動したと報告した。MOSAiCは予算1億2000万ユーロ超で、17ヶ国から600人の科学者が参加して通年実施される史上最大規模の北極域調査事業である。2019年9月20日にノルウェーのトロムセを出発したドイツの研究用砕氷船ポーラーシュテルン(北極星)号は、同年10月4日に今後1年間の海上拠点となる巨大氷盤を選択した。冬期に向け肥厚していく氷盤に凍結された同号は、極冠域を海氷流にのって移動し、拠点から50km内の海氷上に設置した観測地点のネットワークとともに、大気、海洋、海氷、生態系に関するデータを収集する。北極域の温暖化の進行は地球上で最も著しいが、冬期凍結のためデータが不足しており、正確な気候予測のための成果が期待される。MOSAiCは、極域予測年(YOPP)のプロジェクトの一つで、アルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所(AWI)、ロシア北極南極研究所(AARI)、コロラド大学が中心となって進めている。
情報源 | 世界気象機関(WMO) ニュース MOSAiCの進行について詳細(アルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所(AWI)のサイト) |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 世界気象機関(WMO) |
分野 | 地球環境 環境総合 |
キーワード | 世界気象機関 | 気候予測 | コロラド大学 | 北極気候研究 | 学際的漂流観測 | 北極域調査事業 | 氷盤 | 極冠域 | アルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所 | ロシア北極南極研究所 |
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