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 国連環境計画、ブラジルのサバンナで希少種の生息地を減少させているのは国外の消費市場と報告

発表日:2019.10.29


  国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)が中心となって進めるプロジェクトが米国科学アカデミー紀要に発表した論文によると、ブラジルのサバンナ地帯のセラードで希少種が受ける悪影響の55%は、主として国外で消費される大豆製品(大豆飼料による畜産・酪農製品を含む)に原因があるという。オオアリクイの生息地消失の86%は、ブラジル、中国、EUにおける大豆製品の消費に関連付けられる。セラードは世界有数の生物多様性に富む地域であるが、大豆等商品作物の栽培のため農地への転用が急速に進み森林破壊と生物多様性の減少が著しい。サプライチェーンが複雑なため最終消費が地域の生物多様性に与える影響の解明は困難であったが、今回、大豆の国際貿易モデル、サブナショナルな通商モデル、生物多様性モデルを関連付けることで、特定の企業や市場と生物種の関係が具体的に把握できるようになった。消費のあり方を見直し、産業界や投資家に対し調達と投資の改善を促すことで持続可能な生産と消費が進むと考えられる。

情報源 国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC) ニュース 論文要旨
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)
分野 地球環境 自然環境 環境総合
キーワード 生物多様性 | 森林破壊 | サプライチェーン | 生物種 | 国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター | 米国科学アカデミー紀要 | サバンナ地帯 | 大豆製品 | オオアリクイ
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