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 中国科学院、中国全土の外来種の分布と特徴に関する研究を報告

発表日:2020.05.29


  中国科学院(CAS)は、中国における侵略的な外来植物の地理的分布、種の密度、生態系、および気候や社会的要因との関係を明らかにする研究を行った。その結果、中国の北西部から南東部に向かうにしたがって外来種の密度が増加する傾向にあることが明らかになった。外来種の密度が高い地域と低い地域の境界線は、中国の人口密度、地理的構造、気候、経済発展の偏りを示す線とされている「胡煥庸線」と一致していた。また、生態系を分析した結果、侵略的外来種は一年草や二年草の割合が高く、種子数が多く、個体数が急速に増加するため、荒れ地へ侵入しやすいことが明らかになった。一方、非侵略的外来種は低木や樹木の割合が高く、繁殖力が低く、生育期間が長いため、侵入までの時間が長くなっていた。侵略的な外来植物の増加は、年平均降水量が種の密度に対する最も重要な要因であり、栽培植物のような非侵略的外来種の増加は、社会的要因(1平方キロメートル当たりの国内総生産)と年間最低気温が最も重要な要因であることが明らかになった。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 自然環境 環境総合
キーワード 外来種 | 生態系 | 中国科学院 | 外来植物 | 侵略的外来種 | 地理的分布 | 種の密度 | 胡煥庸線 | 社会的要因 | 非侵略的外来種
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