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 国連環境計画、気候変動や災害に対する耐性を構築するには、海草の保護が重要と報告

発表日:2020.06.08


  国連環境計画(UNEP)が2020年6月8日の世界海洋デーに公開した新しい報告書「Out of the Blue」によると、海草の生育域は、小魚を育て、海水を浄化し、海岸線を波から守り、ジュゴンやウミガメなどの餌場となり、沿岸地域社会にも大きく貢献しているにもかかわらず、19世紀後半以降、世界中の生育域の約30%が失われてしまい、現在もなお毎年推定7%が失われている。海草は海底の0.1%にしか分布していないが、非常に効率的な炭素吸収源となっており、世界の海洋における炭素吸収の18%を担っている。しかし、海草の生育域はあまり重要性を理解されないため、最も保護されていない沿岸環境の一つとなっている。海洋保護区域(MPAs)に含まれている海草の生育域はわずか26%であるのに対して、サンゴ礁は40%、マングローブは43%がMPAsに含まれている。海草の生育域の保全と回復は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」のうちの10項目、およびパリ協定、生物多様性条約(CBD)の目標達成に貢献する。

情報源 国連環境計画(UNEP)ニュース 「Out of the Blue: The Value of Seagrasses to the Environment and to People」
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 自然環境 環境総合
キーワード サンゴ礁 | 国連環境計画 | 生物多様性条約 | マングローブ | パリ協定 | 炭素吸収 | 海草 | 世界海洋デー | 海洋保護区域 | 沿岸地域社会
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