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 アメリカ国立科学財団、キノコを使った環境配慮型梱包材の開発を支援

発表日:2010.07.26


  アメリカで、キノコと農業廃棄物を利用した画期的な梱包材が登場した。この素材は、従来の発泡スチロールにくらべ、生産時のエネルギー消費はわずか8分の1、二酸化炭素排出は10分の1と少ない。また、不要になれば庭に埋めて肥料として再利用できる。この技術は、アメリカのレンセラー工科大の学生2人が在学当時に開発したもので、商品化のためにEcovative Design社を設立、すでに大手企業向けに生産を開始した。この梱包材は、キノコの菌糸が農業廃棄物を栄養にしながら、プラスチックの型の中で成長することで成型されるため、生産時にエネルギーをほとんど消費しない。さらに開発者らは、菌糸の成長のために必要な農業廃棄物の前処理(他の微生物の繁殖抑制)について、アメリカ国立科学財団(NSF)の支援を得て、新たな処理方法を開発中である。この方法は、微生物繁殖を抑制するために植物自身が進化させてきた物質を利用するもので、実現すれば、現在のような無菌室ではなく、戸外での生産が可能となり、消費エネルギーをさらに削減できるという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 ごみ・リサイクル
キーワード 3R | 微生物 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 農業廃棄物 | エネルギー消費 | 梱包材 | キノコ | 成型
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