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 カナダ、越境大気汚染を防止する米加協定締結20年で酸性雨とスモッグを大きく削減と公表

発表日:2011.03.14


  カナダ環境省は、締結20周年を迎えたカナダ・アメリカ間の大気質協定が酸性雨とスモッグを大きく削減したと公表した。協定を締結した1991年当時は大気汚染物質の越境移動が激しく、米加国境付近では、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)を原因とする酸性雨とスモッグにより環境と健康への深刻な被害が発生していた。カナダでは、同協定の締結以降、卑金属(鉄、アルミニウムなど)の製錬所や火力発電所からの排出削減によりSOx排出量を約54%減少させた。また、2000年のオゾン付属書追加以後、国境地域のNOx排出量を3分の1削減することができた。さらに、これらの取組により、慢性気管支炎やぜんそく等の呼吸器系疾患に関係するPMも34%削減された。一方、アメリカ側でも同期間に大気汚染規制が進み、二酸化硫黄(SO2)が67%、NOxが3分の2以上減少している。これらの削減で国境の両側で大気質に大きな改善が見られ、アメリカ酸性雨プログラムによるPM削減が年間2万~5万人の生命を救う等、人の健康に特筆すべき改善効果があったという。

情報源 カナダ環境省 プレスリリース
国・地域 カナダ
機関 カナダ環境省
分野 大気環境
キーワード NOx | 酸性雨 | SOx | PM | アメリカ | カナダ環境省 | ぜんそく | 越境大気汚染 | 呼吸器系疾患 | スモッグ
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