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 欧州環境局、水域の有害物質がもたらす環境・健康影響の軽減に向けた報告書を公表

発表日:2011.07.14


  欧州環境局(EEA)は、淡水や海水中の有害物質が、水生生物の生息や人間の健康に及ぼす影響を軽減するため、ヨーロッパのみならず全世界で化学物質の製造・使用をより持続可能な方法にする必要があるとする報告書を公表した。水中の汚染物質には、長期にわたって残留する物質(トリブチルスズ等)、魚介類の生殖を阻害する内分泌かく乱物質、毒性と蓄積性が高い有機塩素化合物等があり、その発生源は、鉱工業、農業、運輸、廃棄物処理、家庭等幅広い。また、影響も広範囲に及び、水域の生態系サービス(食料供給等)を低下させ、汚染された水や魚介類の摂取を通じて人間の健康被害を引き起こす可能性もある。報告書は、ヨーロッパの法令は整備されており、近年導入された水政策枠組み指令やREACH規則は水中の有害物質対策に重要な役割を果たすとする一方、潜在的な影響が十分に解明されていない「新型汚染物質」や複数の化学物質による複合汚染などの新たな課題があり、それらについての情報収集とさらなる知見の蓄積が必要と指摘している。

情報源 欧州環境局(EEA) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州環境局(EEA)
分野 健康・化学物質 水・土壌環境
キーワード 化学物質 | 生態系サービス | REACH | 海水 | 淡水 | 健康リスク | 内分泌かく乱物質 | 欧州環境局 | 水域 | 複合汚染
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