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 アメリカ海洋大気庁、「北極報告カード」で、北極圏は暖かく緑豊かな新時代に入ったと発表

発表日:2011.12.01


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、国際科学者チームによる北極圏の変化に関する年次報告書「北極報告カード」で、北極圏は温暖化・緑化が進み新時代に入ったとの見解を明らかにした。報告書によると、2011年の北極海の平均気温は基準期間(1981~2010年)より約1.5℃上昇し、9月の最少海氷面積は、衛星観測が始まった1979年以降、2番目に小さいことがわかった。気温上昇に伴いツンドラの植生が増加し、海洋でも酸性化などの化学的性質の変化が進んだ結果、ホッキョクグマをはじめとする生物にも、生息地の減少などの影響が及んでいるという。NOAAによると、温暖な気候が続けば、北極圏での資源開発が進むと考えられ、今後の開発需要の高まりに備えて脆弱な資源を適切に管理・保護するためには、こうした報告書が役立つという。報告カードは、21世紀初頭の状況を基準として、北極の大気、海氷、生物、海洋、陸域およびグリーンランドに関する急速な変化を監視するもので、今回、温室効果ガス、オゾンと紫外線、海洋酸性化、海洋の一次生産力、湖氷など、新たな項目が追加された。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 生態系 | NOAA | 地球温暖化 | アメリカ海洋大気庁 | グリーンランド | 北極 | 海氷 | ツンドラ | 気温上昇 | 海洋酸性化
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