食料安定供給と栄養改善に向けて、農業に関わる生物多様性を研究する国際プロジェクトが、国際生物多様性センターや国連食糧農業機関(FAO)などの支援の下、ブラジル・ケニア・スリランカ・トルコの4か国主導で発足した。現在、世界人口の3分の1が飢餓あるいは微量栄養素(ビタミンやミネラル)欠乏の状態にある。2050年までに世界人口は約90億人に達すると見込まれ、事態はさらに悪化すると考えられる。これに対処するには、食料生産に寄与する作物や樹木、動物などの多様性が欠かせない。このため、同プロジェクトでは、栄養面での生物多様性の役割を研究するとともに、軽視されがちな伝統的食料の栄養・健康面での有用性について情報提供する。伝統的な食料の多くは栄養が豊富で、地域環境への適応性も高く生態系への影響が少ないという。例えば、グアバやアセロラ、アサイーの実、アマランサスやルッコラの葉などはすでに世界的に食され、またアンデス地方原産の穀物に似た作物キノアは、極めて栄養価が高く様々な気候・地理条件に適応できることから、特に有望視されている。
情報源 | 国連環境計画(UNEP) プレスリリース |
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国・地域 | 国際機関 |
機関 | 国連環境計画(UNEP) |
分野 | 自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 国連環境計画 | UNEP | 農業 | 食料 | FAO | 伝統 | 栄養 | キノア | アセロラ |
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