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 アメリカ海洋大気庁、中西部干ばつの影響でメキシコ湾の貧酸素域が減少と報告

発表日:2012.07.27


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2012年のメキシコ湾の貧酸素域(水生生物が死滅するデッドゾーン)が、1985年の調査開始以来4番目に小さい約2889平方マイルであることが調査で判明したと発表した。これは、洪水で大量の栄養塩が運ばれたために6770平方マイルを記録した昨年とは対照的な値である。また貧酸素域が同湾内に点在している点もこれまでと異なるという。メキシコ湾では、農業などミシシッピー川流域の人的活動からの栄養塩流出によって藻類の異常繁茂が生じ、その分解時に底層の酸素が大量に消費されて貧酸素化が促され、毎年夏になると貧酸素域が出現して漁業を脅かしている。ただし今年の春は、中西部での干ばつでメキシコ湾への栄養塩流入が記録的に減少したため、貧酸素域は小さくなると予測されていた。今回の調査で、貧酸素域の大きさがミシシッピー川によってメキシコ湾に運ばれる淡水と栄養塩の量に密接に関係していることが確認された。NOAAの調査チームは、8月中旬にも追跡航海を予定しているという。

情報源 アメリカ海洋大気庁 プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁
分野 地球環境
キーワード NOAA | アメリカ海洋大気庁 | 水生生物 | 栄養塩 | 洪水 | 淡水 | メキシコ湾 | ミシシッピー川 | 貧酸素化
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