茨城大学は、工学部都市システム工学科の藤田昌史准教授らの研究グループが、生活排水に含まれる有機物を分解するため、海水を用いる新たな処理システムを考案したと発表した。環礁国のツバルでは、底なしの合併浄化槽、ピット式トイレから汚染水が海岸に流れ出し、その汚染がホシズナ(有孔虫)の生育にも大きな影響を及ぼしていた。今回研究グループが考案したシステムは、生活排水中の有機物を、海水中に含まれる硫酸塩を用いて分解するもの。酸素の少ない状態で行うことから汚泥を出さず、潮の干満を利用して流入・排水を行うことができるため、従来の処理方法と比べてコストがかなり安く抑えることができる。また、ツバルの底なしの合併浄化槽、ピット式トイレは、工夫すればそのまま有効な処理設備になる。同学では、これらのノウハウをシステム化した仕組を特許として出願し、環礁国だけでなく他の開発途上国や日本での適用も模索するという。
情報源 |
茨城大学 プレスリリース
(独)科学技術振興機構(JST) 共同発表 |
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機関 | 茨城大学 (独)科学技術振興機構(JST) |
分野 |
水・土壌環境 |
キーワード | 生活排水 | 科学技術振興機構 | 排水処理 | JST | 海水 | 浄化槽 | 茨城大学 | 硫酸塩 | 汚染水 | ツバル |
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