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 理研など、火山噴火による気候変動要因の大きさを推定

発表日:2014.07.22


  (独)理化学研究所と国立極地研究所は、米国砂漠研究所などと共同で、火山噴火による気候変動要因の大きさを推定したと発表した。大規模な火山噴火では、大量の硫酸エアロゾルが大気中に放出され、日射を遮断するため、一時的な気候の寒冷化をもたらす。火山噴火の歴史をたどるには、南極などのアイスコアを分析することが唯一の方法だが、これまでは分析対象のアイスコアの本数が少なく、過去の火山性硫酸エアロゾル量を正確に推定できないなどの問題があった。今回、共同研究グループでは、過去2000年間に起きた火山噴火が、地球規模の気候変動にどのような影響を与えているかを調べるため、26本の南極大陸アイスコアに含まれる硫酸塩の量や地理分布を詳しく分析。その結果、過去の2つの最大規模の火山噴火が及ぼす寒冷化への影響は従来の理解より小さいことが分かった。今回の研究で得られた火山性の硫酸エアロゾル量と、それから求められた放射強制力など気候モデルに使用されるデータは、今後の気候モデルの検証と発展に役立つと期待されるという。

情報源 (独)理化学研究所 プレスリリース
情報・研究システム機構 国立極地研究所 プレスリリース
機関 (独)理化学研究所 情報・研究システム機構 国立極地研究所
分野 地球環境
キーワード 気候変動 | 理化学研究所 | 気候モデル | 寒冷化 | 火山噴火 | 国立極地研究所 | 硫酸エアロゾル
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