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 東北大など、普通の金属にトポロジカルな性質を付与することに成功

発表日:2015.03.13


  東北大学と大阪大学は、普通の金属にトポロジカルな性質を付与することに成功したと発表した。トポロジカル絶縁体は、内部は電流を流さない絶縁体であるのに対して、その表面にディラック錐と呼ばれる特殊な金属状態が現われ、そこでは電子が磁石の性質であるスピンの向きをそろえて動き回っている。同絶縁体を実用的なデバイスとして機能させるためには、従来の半導体エレクトロニクスの場合と同様に、異種材料を接合させて電子回路や素子構造を作ることが不可欠である。今回、従来の物質とは全く異なる新しい状態をもつトポロジカル絶縁体と普通の金属を接合させることによって、普通の金属にトポロジカルな性質を付与する「トポロジカル近接効果」という新しい現象を発見し、質量のない高速のディラック電子をトポロジカル絶縁体の外に取り出すことに初めて成功した。この成果は、次世代省エネルギー電子機器を支えるスピントロニクス材料技術とその産業化に大きく貢献することが期待されるという。

情報源 東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 プレスリリース
東北大学 プレスリリース
機関 東北大学 大阪大学
分野 地球環境
キーワード 省エネルギー | 電子機器 | 東北大学 | 大阪大学 | 金属 | 電子スピン | トポロジカル絶縁体
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