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 岡山大、光合成光化学系I複合体の構造を解明

発表日:2015.05.26


  岡山大学は、中国科学院植物学研究所との共同研究グループが、光合成の光化学系I複合体の構造を解明したと発表した。光化学系I複合体は、光合成で光エネルギーを高効率に吸収し、水からの電子を利用して二酸化炭素を糖に変換するために必要な還元力を作り出している。今回、研究グループでは、エンドウ豆の葉から精製・結晶化した光化学系I複合体を、SPring-8の放射光X線を利用して0.28ナノメートルの分解能で立体構造を解析。その結果、155個のクロロフィル分子を同定し、これまで分かっていなかった多くのカロテノイド、脂質分子などの配置を明らかにした。さらに、詳細な構造が分かっていなかった多くのタンパク質サブユニットの構造が判明し、光エネルギーを吸収し、反応中心へ伝達する経路を同定した。この成果は、光合成の高効率光エネルギー利用の仕組みを解明するだけでなく、光エネルギーの高効率人工利用にも重要な知見を与えることが期待されるという。

情報源 岡山大学 プレスリリース
岡山大学 プレスリリース(PDF)
米国科学雑誌「Science」 掲載論文
機関 岡山大学
分野 地球環境
キーワード 光合成 | タンパク質 | 光エネルギー | 岡山大学 | 光化学系 | クロロフィル
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