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 東京大など、リンを高蓄積するクロレラを発見

発表日:2016.05.16


  東京大学は、(株)日立ハイテクノロジーズ及びチェコ科学アカデミー・微生物学研究所との共同研究で、リンを高蓄積するクロレラを発見したと発表した。リンは、さまざまな局面で人間の生活と環境に密接に関連する元素の一つで、リン鉱石の枯渇による化学肥料の高騰やリンによる湖沼の富栄養化など大きな問題になっている。クロレラなどの微細藻類には細胞内にリンを蓄積できるものがいることが知られていたが、その蓄積の動態や場所についてはよくわかっていなかった。今回、クロレラの一種パラクロレラが硫黄を除いて培養するストレス条件では、リンの過剰な取り込みが加速され、通常の4.3倍ものリンを急激に細胞内に蓄積することを発見した。また、電子密度の高い部分にポリリン酸としてリンが蓄積していることも明らかにした。藻体内で蓄積されたリンは生物由来のリンとして利用することが可能であり、今後はリンに関するバイオレメディエーションやバイオリファイナリーに応用され、この分野の発展に寄与することが期待されるという。

情報源 東京大学大学院新領域創成科学研究科 ニュース
機関 東京大学大学院新領域創成科学研究科
分野 地球環境
水・土壌環境
キーワード バイオレメディエーション | バイオリファイナリー | リン | 東京大学 | 微細藻類 | 蓄積 | クロレラ | チェコ科学アカデミー・微生物学研究所 | 日立ハイテクノロジーズ
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