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国環研と気象研、インド・デリー周辺の冬小麦が都市排出を上回るCO2を吸収していると発表
発表日：2016.12.01
国立環境研究所と気象庁気象研究所は、CONTRAILプロジェクト（日本航空の航空機を利用した温室効果ガス観測プロジェクト）において、インド・デリー周辺の冬小麦が都市排出を上回るCO2を吸収していたと発表した。これは、インド上空で観測されたCO2濃度データを解析したところ、デリー周辺の大気中CO2濃度は特殊な季節変動をしており、冬季から初春にかけて非常に低い濃度となっていたもの。航空機で得られた濃度の鉛直分布から、インド北部で冬季に栽培される作物（主に冬小麦）によって大量のCO2が吸収されたことが原因であり、その吸収量はこの時期にデリー周辺から排出される人為起源CO2の2倍になると見積もられた。こうした結果は、穀物の生育段階におけるCO2吸収が地球上の炭素循環を理解する上で無視できない量であることを示しているという。
