国立環境研究所(国環研)、岩手大学、東北大学、順天堂大学、近畿大学は、ニワトリをモデルとする鳥類のiPS細胞(人工多能性幹細胞)の効率的な樹立に成功した。国内に分布する鳥類約700種の中で97種が絶滅危惧種(絶滅危惧I類およびII類)に分類されており、それらの感染症や、農薬等の影響が懸念されている。しかし、絶滅危惧種に関しては、生体を利用した影響評価は不可能であるため、培養細胞による評価方法の確立が有力な選択肢となっていた。今回、Oct3/4という遺伝子の働きを高めることで、ニワトリのiPS細胞を樹立し、その多能性がFGFという増殖因子と、PouVおよびNanogという遺伝子の働きにより維持されていることが明らかとなった。国環研には、様々な野生鳥類由来の体細胞が保存されている。本研究の技術を、他の野生鳥類由来の体細胞へ応用することが出来れば、野生鳥類のiPS細胞の樹立が可能となるため、動物実験に代わる野性鳥類の感染症等の評価系を構築することができるという。
情報源 |
国立環境研究所 報道発表
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機関 | 国立環境研究所 岩手大学 東北大学 順天堂大学 近畿大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 国立環境研究所 | 東北大学 | 絶滅危惧種 | 近畿大学 | 岩手大学 | 鳥類 | 影響評価 | 順天堂大学 | ニワトリ | iPS細胞 |
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