東芝エネルギーシステムズ(株)は、高レベル放射性廃液中から長半減期核種の同位体を含む4つの元素(パラジウム、セレン、セシウム、ジルコニウム)を同時に化学分離し、金属として回収する技術を開発したと発表した。原子力発電所の使用済み核燃料から発生する「高レベル放射性廃棄物」の中には、複数の元素が存在する。しかし、それらの元素は独自の化学的性質を有するため、いくつかの手法を組み合わせて元素分離する必要がある。また、高い放射能の拡散や二次廃棄物の大量発生などの懸念があるため、元素分離の技術開発は世界的に進んでいないと言われている。今回の成果は、高レベル放射性廃液から電解法、吸着法や溶媒抽出法を用いて、分離法ごとに液性をほとんど変えずに、4つの元素を個別に分離できるもので、二次廃棄物の量を抑制できるもの。今後、各手法の組み合わせなどに関する実験を行い、実用化に向けた道筋をつけたいという。
情報源 |
東芝エネルギーシステムズ(株) プレスリリース
科学技術振興機構(JST) 共同発表 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当) |
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機関 | 東芝エネルギーシステムズ(株) |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 放射能 | 東芝エネルギーシステムズ | 高レベル放射性廃棄物 | 長半減期核種 | 化学分離 | 化学的性質 | 二次廃棄物 | 電解法 | 吸着法 | 溶媒抽出法 |
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