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 千葉大など、n型有機半導体の改良などに役立つ測定技術を確立

発表日:2018.07.03


  千葉大学は、自然科学研究機構・分子科学研究所、ドイツのイェナ大学との共同研究において、n型有機半導体の「電子の流れにくさ」の改良等の糸口となる測定技術を確立した。n型有機半導体はテレビやスマートフォンのディスプレイ素子などに活用されているが、ホールや電子の実際の流れは未解明であった。今回、研究チームは、有機半導体における電気の流れは、「分子軌道の重なり」における電荷の移動であることに着目し、電気伝導に関わるホールが入っている最高被占軌道(HOMO)と、電子が入っている最低空軌道(LUMO)の測定を試みた。紫外光電子分光法でHOMOを、先行研究の成果である低エネルギー逆光電子分光法(2012年)によりLUMOを精密測定した結果、両者の分子軌道の重なりによるエネルギー準位の分裂を5分子まで観測することに成功した。有機EL素子や有機太陽電池の改良などの分野において、幅広い波及効果が期待できる技術であるという。

情報源 千葉大学 ニュースリリース
自然科学研究機構 分子科学研究所 プレスリリース
機関 千葉大学 自然科学研究機構 分子科学研究所
分野 地球環境
キーワード 千葉大学 | 有機半導体 | IMS | イェナ大学 | 分子ナノ構造 | HOMO | LUMO | 紫外光電子分光法 | 低エネルギー逆光電子分光法 | n型有機半導体
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