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 京都大学など、温暖化と昆虫の生活史に関する新たな知見を発表

発表日:2018.10.05


  京都大学、宮城学院女子大学および芦屋大学、他4大学の研究グループは、小型のコオロギ「シバスズ」の全国的な調査に基づき、温暖化によって生活史が変化し、北に広がったことを解明した。シバスズのライフサイクルは、北日本では「年1世代(温帯型)」、南日本では「年2世代(亜熱帯型)」となっており、両者の境界に相当する緯度(分布域)において体のサイズが最小から最大にジグザグ型に変異することが知られている(正木、1978)。同研究グループは、2015年から2017年の秋に、北は北海道岩見沢市から南は鹿児島県指宿市までの全国57地点においてシバスズの成虫を採集し、緯度とサイズ(頭幅)を測定し、1970年代のデータとの比較などを試みた。その結果、1)緯度と頭幅はジグザグ型の関係にあるが、2)ジグザグは1970年代よりも高緯度側に移行しており、3)主に南日本に分布している「年2世代」の生活史が、成長可能な季節の長さの伸長(温度の上昇)に伴い、北上していることが示唆されたという。

情報源 京都大学 研究成果
機関 京都大学 宮城学院女子大学 芦屋大学
分野 地球環境
自然環境
キーワード 北海道 | 京都大学 | 鹿児島県 | 指宿市 | 宮城学院女子大学 | 芦屋大学 | シバスズ | 生活史 | ジグザグ | 岩見沢市
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