国立環境研究所は、生物資源利用量の新たな評価指標「OUI」を考案し、気候変動に適応した生態系管理における活用可能性を検証した。OUIはOver- and Under-use Indexの略で、生物資源の過剰利用あるいは未利用の度合いを表すために考案されたもの。今回、国産天然物の山菜・薬草における利用量と供給量のバランスを測定する試みのなかで、その有用性が確認された。林野庁が毎年とりまとめている「特用林産物生産統計調査」から山菜等13種類の利用量および市場流通量を抽出し、対象種の分布面積(予測値)や価格を用いて、都道府県ごとに均一化したOUIを算出し、それらの分布と傾向を解析したところ、1)顕著な地理的差異が見られ、2)対象種の品質に影響する積雪や融雪などの気候的要因、利用量を左右する文化的習慣、供給可能量に関連する森林面積との相関性が示唆され、3)山菜や薬草は元より、さまざまな生物資源の適正利用・管理に有用なツールと成り得ることが確認されたという。
情報源 |
国立環境研究所 報道発表
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機関 | 国立環境研究所 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 林野庁 | 気候変動 | 国立環境研究所 | 生物資源 | 生態系管理 | OUI | 山菜 | 薬草 | 気候的要因 | 森林面積 |
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