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 群馬大と量研、「リグニン」を活用したハイブリッド材料の合成に成功

発表日:2019.05.24


  群馬大学と量子科学技術研究開発機構(QST)の研究グループは、完全バイオマス由来の有機ハイブリッド材料の合成に成功したと発表した。木質系バイオマスの活用において、セルロースは活用方法が見出されているが、植物の細胞壁に含まれる高分子「リグニン」は溶媒に溶けにくく、活用されずに焼却処理されており、活用方法が課題となっている。同研究グループは、バイオマス残渣から抽出したリグニン誘導体の形質を変化させ、セルロース製の不織布に合成させた。合成された有機ハイブリッド材料は、1) 環境低負荷型の材料で、2)水処理に使用した場合、使用後は生分解可能である。またこの合成手法は、他材料への応用も期待されるという。なお同研究は、群馬大学の重点支援プロジェクトである「Sメンブレン・プロジェクト」の一環として行われ、同プロジェクトは「材料科学」、「元素科学」、「デバイス科学」を総合し、「スーパー・メンブレン」の創製を目指しているという。

情報源 群馬大学 理工学部ニュース(PDF)
量子科学技術研究開発機構 プレスリリース
機関 群馬大学 量子科学技術研究開発機構
分野 環境総合
キーワード バイオマス | セルロース | リグニン | 生分解 | 群馬大学 | 量子科学技術研究開発機構 | 環境低負 | Sメンブレン・プロジェクト
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