北海道大学とノルウェー北極大学は、春咲き植物の開花時期と越冬したハチの出現時期に「ずれ(ミスマッチ)」が生じる要因を解明したと発表した。気候変動による季節平均気温などの変化は、動植物の生息環境のみならず、それらの結びつきにも影響し、とりわけ寒冷生態系に著しい影響をおよぼすと考えられている。両大学は、北海道における19年間の野外観察結果に基づき、春咲き植物の代表種であるエゾエンゴサクと、その開花時期に出現するマルハナバチの共生関係に影響する要因を絞り込み、除雪して「雪解け時期」を早めた野外実験サイトを設置し、ほぼ日単位のデータ取得とそれらの解析を実施した。その結果、1)雪解け日が早い年ほど2つのイベント(開花時期と出現時期)のミスマッチが生じやすく、2)数日のミスマッチによりエゾエンゴサクの結実率が低下する傾向や、3)地温が6℃に達した時にマルハナバチは活動を始めることが判明したという。温暖化による季節撹乱の影響、ひいては生態系のリスクを示唆する知見であるという。
情報源 |
北海道大学 プレスリリース(PDF)
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機関 | 北海道大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 北海道 | マルハナバチ | 北海道大学 | 共生 | 開花時期 | 結実率 | 雪解け | ノルウェー北極大学 | 寒冷生態系 | エゾエンゴサク |
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