国内ニュース


 九大、ニホンウナギの局所的な生息環境を解明

発表日:2019.07.31


  九州大学は、河川に進入・溯上したニホンウナギ(学名:Anguilla japonica)の局所的な生息環境を科学的に解明したと発表した。マリアナ諸島の西方海域で孵化した同種の幼生は、浮遊生活しながら東アジア諸国の沿岸域で変態し、河川に進入・遡上しながら成体になると考えられている。日本国内では本州全域の河川で、河口部付近から河川上流域まで広く分布することが分かっているが、溯上の阻害要因に関する縦方向の調査は行われているものの、詳細な分布状況や環境選好性などの調査研究は不十分であった。同大学は、自然な環境が保全されていると思われる鹿児島県の4つの水系において、同種の定量的な採集(138地点)、採集地点における生息状況および河川環境(水深、流速、底質、河岸の状況など)の詳細な調査を行った。その結果、同種が多く分布していた環境の特徴は、個体サイズと採集地における潮汐の影響の有無の観点から3つ、観測スケール別に2つに区分して、6つのタイプに整理できることが明らかとなった。

情報源 九州大学 プレスリリース(PDF)
機関 九州大学
分野 自然環境
キーワード 九州大学 | 絶滅危惧種 | 生息環境 | 分布状況 | ニホンウナギ | Anguilla japonica | 環境選好性 | 河川勾配 | 河川環境
関連ニュース

関連する環境技術