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 農研機構など、有機栽培等が水田の動植物にもたらす便益を評価

発表日:2019.09.20


  (国研)農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、東北大学、国土技術政策総合研究所および名古屋大学の研究グループは、水田に生息する動植物の多様性に対する、有機栽培や農薬節減栽培(化学合成農薬の使用回数1/2以下)の効果を評価した。同研究グループは2013年から2015年にかけて全国各地1,000以上のほ場を調査し、ほ場の概況や栽培方法などに加え、昆虫・両生類・魚類・鳥類・レッドリスト掲載植物の種数や個体数などのデータを収集した。今回、それらの調査データを解析したところ、1)有機栽培等を行っている水田は慣行栽培の水田よりも、絶滅のおそれのある植物の種数やアシナガグモ属などの個体数が多いこと、2)有機栽培を行っている水田面積が多い地域ほどサギ類などの水鳥の種数や個体数が多いこと、3)除草剤等の施用回数が少ないほど種数や個体数の多い動植物の存在などが示唆された。これらの知見は、有機栽培や環境に配慮した管理法が、生物多様性の保全に有効であることを示す科学的・客観的証拠になるという。

情報源 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター プレスリリース
機関 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター 東北大学 国土交通省国土技術政策総合研究所 名古屋大学
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | 東北大学 | 水田 | 名古屋大学 | レッドリスト | 国土技術政策総合研究所 | 農研機構 | 有機栽培 | 農薬節減栽培 | 慣行栽培
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