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 北大など、人工衛星搭載カメラによる「有色溶存有機物」の観測に成功

発表日:2019.10.10


  北海道大学、東北大学および(株)パスコなどによる研究グループは、超小型人工衛星に搭載した海洋観測カメラ(OOC)による有色溶存有機物(フミン酸やフルボ酸などの腐植物質が代表的、CDOM)の観測に成功したと発表した。OOCは、4波長の多波長可視近赤外カメラで、可視域に3バンド(405nm・490nm・555nm)、近赤外域に1バンド(869nm)の計4バンドで観測が可能。特に405nmバンドは、CDOM測定に焦点を当てて設計された。これにより、気候変動と密接に関係する地球の炭素循環において、永久凍土融解によるCDOMの河川から海洋への流出を評価できる。同研究グループは、撮影に成功したベーリング海峡付近のCDOM光吸収係数画像について、高濃度のCDOMがベーリング海からチュクチ海へ向けて流れている様子や、沿岸域の高濃度のCDOM分布を紹介した。今後、北極海へ流入する河川の河口付近(レナ川・オビ川(ロシア))や北極海航路沿いの沿岸域での観測も計画しているという。

情報源 北海道大学 研究発表
東北大学 プレスリリース・研究成果
機関 北海道大学 東北大学 (株)パスコ
分野 地球環境
環境総合
キーワード 東北大学 | ベーリング海 | 北海道大学 | チュクチ海 | 超小型人工衛星 | 海洋観測カメラ | 有色溶存有機物 | フミン酸 | 腐植物質
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