産業技術総合研究所(産総研)、東京大学、島根県保健環境科学研究所、名古屋市環境科学調査センター、千葉工業大学は、島根県の宍道湖におけるウナギやワカサギの漁獲量減少の原因として、水田から流出した「ネオニコチノイド系殺虫剤」が浮かび上がってきたと発表した。産総研は1990年代に同湖の水質を調査し、ヤマトシジミが富栄養化の進行を防いでいることなどを解明した。一方、同湖ではウナギ等の魚類やシジミの漁獲量が減少し始め、それらの長期的な変動と環境との関係を再調査する必要性が高まっていた。今回、国土交通省中国地方整備局の助成を受け、「人との相互作用によって持続する汽水湖生態系の構築(2012~2017年度)」の視座からの総合的な調査検討を行った結果、魚類の餌となる節足動物(オオユスリカ幼虫など)が2016年には全く採取されず、動物プランクトンが1993年以降激減していることが明らかとなり、宍道湖周辺でネオニコチノイド系殺虫剤の散布が始まった1993年から、節足動物などを餌とするウナギ等が減少したと結論している。
情報源 |
産業総合研究所 研究成果
千葉工業大学 Topics |
---|---|
機関 | 産業総合研究所 東京大学 新領域創成科学研究科 島根県保健環境科学研究所 名古屋市環境科学調査センター 千葉工業大学 |
分野 |
健康・化学物質 自然環境 水・土壌環境 |
キーワード | 東京大学 | 産業技術総合研究所 | 殺虫剤 | ネオニコチノイド | 汽水湖 | ウナギ | 漁獲量 | 動物プランクトン | ワカサギ | 人との相互作用によって持続する汽水湖生態系の構築 |
関連ニュース |
|