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 東京大学大気海洋研究所、近年の海水温上昇が2010年夏の猛暑を底上げと発表

発表日:2010.11.19


  東京大学大気海洋研究所は、高解像度の大気大循環モデルMIROCを用いて2010年夏季の全球的な天候再現実験を行い、日本周辺の暑夏だけでなく、北米東岸やロシア西部の高温の状況を再現することに成功したと発表した。同モデル実験により、北半球各地域の暑夏の主要因が、ラニーニャに関連する熱帯海水温の偏差および北極域の海氷減少であることが示され、特に8月の日本に猛暑をもたらした太平洋高気圧の強化が、熱帯域の高い海水温によることが明らかになった。さらに、追加実験により、過去30年ほどの長期的な海水温の上昇が、2010年夏季に観測された日本域の高温状態の2割強を説明することが示されたという。なお、同研究は、文部科学省「21世紀気候変動予測革新プログラム」における研究課題「高解像度気候モデルによる近未来気候変動予測に関する研究」の一環として実施された。

情報源 東京大学大気海洋研究所 学術ニュース
機関 東京大学大気海洋研究所
分野 地球環境
キーワード 気候変動 | 猛暑 | 気候モデル | 海水温 | ラニーニャ | 熱帯 | 太平洋高気圧 | 東京大学大気海洋研究所 | MIROC | 大気大循環
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