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 東京大学と国立極地研究所、南極大型大気レーダー初観測に成功

発表日:2011.04.25


  東京大学と国立極地研究所は、南極初の大型大気レーダー(PANSYレーダー)を昭和基地に建設し、初観測に成功したと発表した。今回、このPANSYプロジェクトでは、第52次南極観測隊として、2010年12月下旬からほぼ1ヶ月半の夏期間に、同レーダー用のアンテナ約1000基を設置。その後試験観測を行ったところ、予定通りの大気乱流散乱エコーが受信された。今後、積雪の状況などを見ながら調整を行い、2012年度には世界初の南極中間圏乱流エコー観測を試みるという。同レーダーのアンテナ全数を使用したフルシステムが稼働すれば、地上1kmから500kmの対流圏・成層圏・中間圏・熱圏/電離圏の観測が可能となる。同プロジェクトでは、この観測を通じて、極中間圏雲(高度85km付近にできる雲)やオゾンホールなど人間活動の影響が強く反映される大気現象の物理を解明し、気候システムにおける南極の役割を明確化にすることで、気候の将来予測の精度向上に寄与することを目指していくという。

情報源 東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース
国立極地研究所 トピックス
機関 東京大学 国立極地研究所
分野 地球環境
大気環境
キーワード 東京大学 | 南極 | 成層圏 | 気候予測 | オゾンホール | 対流圏 | レーダー | 国立極地研究所 | 昭和基地 | 中間圏
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