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 (独)産業技術総合研究所、セシウム吸着能が高いプルシアンブルーナノ粒子の量産化に成功、その性能を実証

発表日:2012.02.08


  (独)産業技術総合研究所ナノシステム研究部門は、関東化学(株)、郡山チップ工業(株)、東電環境エンジニアリング(株)の協力を得て、プルシアンブルー(青色の人工顔料)のナノ粒子を高性能のセシウム吸着材として量産する技術を確立し、その吸着性能を実証したと発表した。東京電力福島第一原子力発電所の事故により、さまざまな場所で放射性セシウムが検出されており、その除染のために、高性能のセシウム吸着材が求められている。同研究所らは今回、プルシアンブルーのナノ粒子化技術をもとに、吸着効率が極めて高いセシウム吸着材を開発。その性能を実証するため、放射性セシウムで汚染された都市ごみ焼却灰の洗浄水に対する吸着実験を行った結果、洗浄水中の放射性セシウム濃度は、約200 Bq/kgから、検出限界である10 Bq/kg以下となった。これを踏まえ、同研究所は、放射性セシウムの溶出が危惧される焼却灰の安全な処理法を提案。今後は、放射性セシウムを含む浸出水、焼却灰、土壌などの汚染物に対するセシウム抽出・吸着プラントの実用化を、さまざまな企業の協力を得て進めていくという。

情報源 (独)産業技術総合研究所 プレスリリース
機関 (独)産業技術総合研究所
分野 健康・化学物質
水・土壌環境
キーワード 焼却灰 | 産業技術総合研究所 | 東電環境エンジニアリング | ナノテクノロジー | 吸着材 | 福島第一原子力発電所 | 放射性セシウム | プルシアンブルー | 関東化学 | 郡山チップ工業
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