環境法令ガイド

環境影響評価法(環境アセスメント法/アセス法)
Environmental Impact Assessment Law

環境影響評価法の下では、事業者および行政庁が環境に配慮することを目的とする環境影響評価が制度化されています。 規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業の実施に当たっては、あらかじめその事業の環境への影響を調査、予測、評価し、その結果に基づき、環境への悪影響があるときは、その事業について、適正な環境配慮を行うこととされています。

■総則(第1条~第3条)
■方法書の作成前の手続(第3条の2~第4条)
計画段階配慮事項についての検討(第3条の2)
■方法書(第5条~第10条)
■環境影響評価の実施等(第11条~第13条)
環境影響評価の項目等の選定(第11条)
■準備書(第14条~第20条)
準備書の作成(第14条)
評価書(第21条~第27条)
評価書の作成(第21条)
■対象事業の内容の修正等(第28条~第30条)
■評価書の公告及び縦覧後の手続(第31条~第38条の5)
免許等に係る環境の保全の配慮についての審査等(第33条)
■環境影響評価その他の手続の特例等(第38条の6~第48条)
■雑則(第49条~第62条)
用語解説(五十音順、別ウインドウ)
■全条文(e-Gov)

●イラストは日本固有種植物のハコネウツギ(箱根空木Weigela coraeensis スイカズラ科タニウツギ属 落葉低木)。 北海道・本州・四国・九州に広く分布しており、さまざまな地域で緑化植物の一つとして公共事業にも利用されています。

  環境影響評価(環境アセスメント)制度は、1969年にアメリカ合衆国の国家環境政策法(NEPA: National Environmental Policy Act)によって導入されました。


  世界各国で環境影響評価制度の整備が進むなか、わが国では、1981年に環境影響評価法案が国会に提出されました。しかし、この法案は審議未了で廃案となり、1984年に「環境影響評価の実施について」という要綱が閣議決定されました(閣議要綱アセス)。環境影響評価法の制定以前は、この閣議要綱、個別法、個別の行政指導、自治体の条例・要綱に基づく環境影響評価が行われていました。


  環境基本法の制定(1993年)をきっかけとして、1997年に「環境影響評価法」が制定されました(1999年施行)。その後、環境影響評価法は、2011年に一部改正され、改正法は2013年から本格的に施行されています。

  なお、環境影響評価の実施には、環境影響評価法、 環境影響評価施行令(e-Gov)環境影響評価法施行規則(e-Gov)だけでなく、 基本的事項平成9年環境庁告示第87号(原文横書き):最終改正・平成26年環境省告示第83号)も重要なものとなっています。


  環境影響評価は、事業者および行政庁が環境に配慮することを目的とする制度となっており、事業者自身がアセスの実施主体となっていることに特徴があります。これは事業者自身が事業の内容を最もよく理解できるのであり、事業の環境適合性を高めることができるというセルフコントロールの考え方を反映したものです。


  環境影響評価の手続きにおいては、① 配慮書、② 方法書、③ 準備書、④ 評価書、⑤ 報告書の作成とそれらの文書を用いた諸手続きが求められます。


  諸手続きの流れは下記のとおりです(右図参照)。

第一種事業 を実施しようとする者は、事業の位置・規模等の検討段階において環境保全のために配慮すべき事項の検討を行い、計画段階配慮書を作成する必要があります。

②環境影響評価の実施方法を考え、外部から意見を聞く方法書の手続き(スコーピング)を行います。

③環境影響評価実施後調査・予測・評価の結果が準備書にまとめられます。

④それに対する意見を踏まえて評価書が作成されます。この評価書に応じて、事業の許認可等が審査されます。

⑤事業実施後には、各文書の内容に係るフォローアップがなされ、 環境保全措置の実施や 事後調査が報告書としてまとめられます。

  これらの環境影響評価手続きの過程では、事業者が国、都道県知事、 公衆等の意見を聞くことが求められています。


  わが国の環境影響評価法は、 事業アセスメントを定めた法律といえます。一方、諸外国ではすでに 戦略的環境アセスメントが実施されており、わが国でもこの導入が課題として残されています。


* 環境アセスメントガイド(環境省)より修正して引用    


■環境影響評価の項目等の選定(第11条)

方法書手続き(スコーピング)では、環境影響評価をするにあたって、外部から意見を聞いて、その事業の内容や実施する場所に合わせて、どのような項目についてどのような手法で評価するのが適切であるのかを決定します。
環境影響評価の方法はそのケースごとにある程度異なります。


  配慮書手続きを経て、対象事業に関する計画策定後行われるのが、方法書手続き(スコーピング)です。実施する環境影響評価の項目や調査・予測・評価の手法を決めるにあたって、事業者が方法(案)を示した方法書を提示し、この方法書を公表し説明会を行い、また、この方法書をもとに、国、都道府県知事、公衆等からの意見を聞きます(環境影響評価法5条~10条)。


  これら意見を配慮して、事業者が個別の事業に応じて評価項目・手法を選定することが求められます(環境影響評価法11条~13条)。事業者は、評価の項目や調査・予測・評価の手法の選定にあたり、主務大臣に対し、技術的な助言を求めることができ、主務大臣は事業者に返答する前にあらかじめ環境大臣の意見を聞く必要があります(環境影響評価法11条2項・3項)。





●配慮書の手続き
* 環境アセスメントガイド(環境省)より修正して引用

  環境影響評価の評価項目・手法は、各種事業(道路、林道、ダム、堰、湖沼開発、放水路、鉄道、軌道、飛行場〈国土交通省所管、防衛省所管〉、発電所、廃棄物最終処分場、埋立て・干拓、土地区画整理、新住宅市街地開発事業、工業団地造成事業、新都市基盤整備、流通業務団地造成、都市再生機構が行う宅地造成、中小企業基盤整備機構が行う宅地造成、港湾計画)について、技術指針等を定める主務省令(⇒環境影響評価情報支援ネットワークへ)が定められており、これに基づき事業者が決定することとなります。


  また、環境大臣は、これら主務省令が定められた全事業種に共通する 基本的事項を定めています。

  基本的事項では、環境影響評価の項目の範囲として、環境要素の区分について、
① 環境の自然的構成要素の良好な状態の保持:大気環境、水環境、土壌環境・その他の環境
② 生物の多様性の確保および自然環境の体系的保全:植物、動物、生態系
③ 人と自然との豊かな触れ合い:景観、触れ合い活動の場
④ 環境への負荷:廃棄物等、温室効果ガス等
⑤ 一般環境中の放射性物質:放射線の量
としています(環境影響評価法に基づく基本的事項第二(⇒原文)、 別表参照(⇒原文))

  ①②③は、環境基本法14条にいう環境保全施策の対象にあたり(環境基本法14条における「環境」)、これに加え、④廃棄物、温室ガス効果等と、⑤放射線の量が入れられています。2013年、環境影響評価法において放射性物質に係る適用除外規定(52条1項)を削除する改正が行われました。この改正を受け、2014年に「環境影響評価法に基づく基本的事項」も改正され、評価項目として⑤放射線の量が追加されています。

(環境影響評価の項目等の選定)
  第11条  事業者は、前条第1項、第4項又は第5項の意見が述べられたときはこれを勘案するとともに、第8条第1項の意見に配意して第5条第1項第7号に掲げる事 項に検討を加え、第2条第2項第1号イからワまでに掲げる事業の種類ごとに主務省令で定めるところにより、対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査、 予測及び評価の手法を選定しなければならない。

2 事業者は、前項の規定による選定を行うに当たり必要があると認めるときは、主務大臣に対し、技術的な助言を記載した書面の交付を受けたい旨の申出を書面によりすることができる。

3 主務大臣は、前項の規定による事業者の申出に応じて技術的な助言を記載した書面の交付をしようとするときは、あらかじめ、環境大臣の意見を聴かなければならない。

4 第1項の主務省令は、環境基本法 (平成5年法律第91号)第14条 各号に掲げる事項の確保を旨として、既に得られている科学的知見に基づき、対象事業に係る環境影響評価を適切に行うために必要であると認められる環境影響 評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指針につき主務大臣(主務大臣が内閣府の外局の長であるとき は、内閣総理大臣)が環境大臣に協議して定めるものとする。

■計画段階配慮事項についての検討(第3条の2)、準備書の作成(第14条)、評価書の作成条(第21条)

<複数案(代替案)の検討について>



2011年の環境影響評価法改正によって複数案(代替案)の検討が強化されました。
義務づけられてはいませんが、事業者は、①配慮書において、予定している事業をどこでどのように実施するかの案を複数示し、②環境影響評価を実施後には、準備書および評価書おいて、どれが環境保全のために望ましい措置であるかを検討することが考えられています。

  1997年制定時から、 準備書および 評価書 の作成にあたっては、記載事項として、環境影響評価の結果のうち 「環境の保全のための措置(当該措置を講ずることにするに至った検討の状況を含む)、環境影響評価法14条1項7号ロ」が挙げられています。つまり、準備書および評価書では、環境影響評価の結果をまとめ、悪影響が予想される場合には、どのような 環境保全措置を実施するかをも記載します。


  環境保全措置とは、対象事業を実施することによって選定した評価項目に係る環境要素におよぶおそれのある影響に対する、回避、低減、代償措置を指しています。


  基本的事項では、「環境保全措置の検討にあたっては、環境保全措置についての複数案の比較検討、実行可能なより良い技術が取り入れられているか否かの検討等を通じて、講じようとする環境保全措置の妥当性を検証し、これらの検討の経過を明らかにできるよう整理すること」(環境影響評価に基づく基本的事項第五,二(5)(⇒原文))として、複数案の検討を明記しています。


  また、環境影響評価法14条1項7号ロ括弧書きから、環境保全措置として複数案(代替案)を検討することを含んでいると考えられてはいますが、複数案(代替案)の検討が義務づけられているわけではありません。


  これに加え、2011年改正によって、準備書および評価書よりも前の段階で、計画段階配慮書の作成にあたって、「1又は2以上の当該事業の実施が想定される区域」で環境保全のために配慮すべき事項の検討をしなければならないとされています(環境影響評価法3条の2第1項)。


  これによって、計画段階配慮書においては、事実上、複数案(代替案)の検討をすることとされました。また、2012年に改正された基本的事項では、「計画段階配慮事項の検討にあたっては、第一種事業に係る位置・規模または建造物等の構造・配置に関する適切な複数案…を設定することを基本とし、位置等に関する複数案を設定しない場合は、その理由を明らかにするものとする(位置等に関する複数案)」とし(環境影響評価法に基づく基本的事項第一,一(3)(⇒原文))、「位置等に関する複数案には、現実的である限り、当該事業を実施しない案を含めるよう努めるべきである」 (ゼロオプション)としています (環境影響評価法に基づく基本的事項第一,三(3)(⇒原文))。

  しかし、2011年改正後も、法律上、複数案の検討が義務づけられているわけではありません。計画段階配慮書において、2以上の事業の実施が想定される区域において検討することが望ましいと、実質的に複数案の検討を求めたものです。


  環境影響評価法上の流れとしては、配慮書で検討された複数案は、方法書手続き(スコーピング)における評価項目・手法の選定にあたって考慮事項とされます (環境影響評価法に基づく基本的事項第四,五(3)(⇒原文))。そして、準備書および評価書においても複数案の検討がなされ得ます(下図参照)。




●準備書の手続き
* 環境アセスメントガイド(環境省)より修正して引用




●評価書の手続き
* 環境アセスメントガイド(環境省)より修正して引用

(計画段階配慮事項についての検討)
  第3条の2 第1種事業を実施しようとする者(国が行う事業にあっては当該事業の実施を担当する行政機関(地方支分部局を含む。)の長、委託に係る事業にあってはその委託をしようとする者。以下同じ。)は、第1種事業に係る計画の立案の段階において、当該事業が実施されるべき区域その他の第2条第2項第1号イからワまでに掲げる事業の種類ごとに主務省令で定める事項を決定するに当たっては、同号イからワまでに掲げる事業の種類ごとに主務省令で定めるところにより、1又は2以上の当該事業の実施が想定される区域(以下「事業実施想定区域」という。)における当該事業に係る環境の保全のために配慮すべき事項(以下「計画段階配慮事項」という。)についての検討を行わなければならない。

2 前項の事業が実施されるべき区域その他の事項を定める主務省令は、主務大臣(主務大臣が内閣府の外局の長であるときは、内閣総理大臣)が環境大臣に協議して定めるものとする。

3 第1項の主務省令(事業が実施されるべき区域その他の事項を定める主務省令を除く。)は、計画段階配慮事項についての検討を適切に行うために必要であると認められる計画段階配慮事項の選定並びに当該計画段階配慮事項に係る調査、予測及び評価の手法に関する指針につき主務大臣(主務大臣が内閣府の外局の長であるときは、内閣総理大臣)が環境大臣に協議して定めるものとする。

(準備書の作成)
第14条 事業者は、第12条第1項の規定により対象事業に係る環境影響評価を行った後、当該環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、第2条第2項第1号イからワまでに掲げる事業の種類ごとに主務省令で定めるところにより、当該結果に係る次に掲げる事項を記載した環境影響評価準備書(以下「準備書」という。)を作成しなければならない。
一 第5第1項第1号から第6号までに掲げる事項
二 第8条第1項の意見の概要
三 第10条第1項の都道府県知事の意見又は同条第4項の政令で定める市の長の意見及び同   条第5項の都道府県知事の意見がある場合にはその意見
四 前2号の意見についての事業者の見解
五 環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法
六 第11条第二項の助言がある場合には、その内容
七 環境影響評価の結果のうち、次に掲げるもの
イ 調査の結果の概要並びに予測及び評価の結果を環境影響評価の項目ごとにとりまとめたもの(環境影響評価を行ったにもかかわらず環境影響の内容及び程度が明らかとならなかった項目に係るものを含む。)
ロ 環境の保全のための措置(当該措置を講ずることとするに至った検討の状況を含む。)
ハ ロに掲げる措置が将来判明すべき環境の状況に応じて講ずるものである場合には、当該環境の状況の把握のための措置
ニ 対象事業に係る環境影響の総合的な評価
八 環境影響評価の全部又は一部を他の者に委託して行った場合には、その者の氏名及び住所(法人にあってはその名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
九 その他環境省令で定める事項

2 第5条第2項の規定は、準備書の作成について準用する。

(評価書の作成)
第21条 事業者は、前条第1項、第4項又は第5項の意見が述べられたときはこれを勘案するとともに、第18条第1項の意見に配意して準備書の記載事項について検 討を加え、当該事項の修正を必要とすると認めるとき(当該修正後の事業が対象事業に該当するときに限る。)は、次の各号に掲げる当該修正の区分に応じ当該 各号に定める措置をとらなければならない。
一 第5条第1項第2号に掲げる事項の修正(事業規模の縮小、政令で定める軽微な修正その他の政令で定める修正に該当するものを除く。) 同条から第27条までの規定による環境影響評価その他の手続を経ること。 二 第5条第1項第1号又は第14条第1項第2号から第4号まで、第6号若しくは第8号に掲げる事項の修正(前号に該当する場合を除く。) 次項及び次条から第27条までの規定による環境影響評価その他の手続を行うこと。 三 前2号に掲げるもの以外のもの 第11条第1項及び第12条第1項の主務省令で定めるところにより当該修正に係る部分について対象事業に係る環境影響評価を行うこと。

2 事業者は、前項第1号に該当する場合を除き、同項第3号の規定による環境影響評価を行った場合には当該環境影響評価及び準備書に係る環境影響評価の結果 に、同号の規定による環境影響評価を行わなかった場合には準備書に係る環境影響評価の結果に係る次に掲げる事項を記載した環境影響評価書(以下第26条 まで、第29条及び第30条において「評価書」という。)を、第2条第2項第1号イからワまでに掲げる事業の種類ごとに主務省令で定めるところにより作 成しなければならない。
一 第14条第1項各号に掲げる事項
二 第18条第1項の意見の概要
三 前条第1項の関係都道府県知事の意見又は同条第四項の政令で定める市の長の意見及び同条第5項の関係都道府県知事の意見がある場合にはその意見
四 前2号の意見についての事業者の見解

■免許等に係る環境の保全の配慮についての審査等(第33条)

「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」は、温室効果ガスの排出者自らが排出量を算定・報告し、国が報告された情報を集計し公表する制度です。

  許認可等権者は、対象事業に関する許認可等に係る法律の規定にかかわらず、評価書および評価書に対して述べた意見(環境影響評価法24条)に基づき、対象事業が環境の保全について適正な配慮がなされるものであるかどうかを審査し、その結果を許認可等に反映することとされています(環境影響評価法33条)。


  つまり、この規定により、許認可等に係る個別法の審査基準に環境の保全の視点が含められていない場合であっても、環境影響評価の結果に応じて、許認可等を与えないことや条件を付することができるということです。対象事業に関係する個別法の規定にかかわらず、許認可等判断に横断的に環境影響評価の結果を反映させることを求める内容となっていることから、環境影響評価法33条は「横断条項」と呼ばれています。


  より詳細には、環境の保全への配慮について審査し許認可等に反映するにあたって、対象事業がどのように許認可等を与えられるかについて、それに係る個別法の規定から4つのケースに分けています(環境影響評価法33条2項・3項、 環境影響評価法施行令19条(e-Gov)別表第四(e-Gov))。

①一定の基準に該当している場合に許認可等を行うものとする旨の法律規定に基づく場合(環境影響評価法33条2項1号) 例:土地改良法8条4項(環境影響評価法施行令別表第四)


②一定の基準に該当している場合に許認可等を行わないものとする旨の法律規定に基づく場合(環境影響評価法33条2項2号) 例:廃掃法8条の2第1項(環境影響評価法施行令別表第四)


③許認可等を行いまたは行わない基準を法律規定で定めていない場合(環境影響評価法33条2項3号) 例:河川法79条1項(環境影響評価法施行令別表第四)


④対象事業の実施において環境の保全についての適正な配慮がなされているものでなければ当該許認可等を行わないものとする旨の法律規定がある場合(環境影響評価法33条3項)


  ①~③のケースでは、許認可等権者は、環境保全についての審査結果と、個別法に基づく許認可等の審査結果を、「併せて判断する」こととされています。その結果、許認可等を拒否したり条件を付したりするには、許認可等権者に裁量が与えられています。また、④のケースでは、環境への適正な配慮がなされていなければ、それだけを理由として許認可等が与えられません。


(免許等に係る環境の保全の配慮についての審査等)
第33条 対象事業に係る免許等を行う者は、当該免許等の審査に際し、評価書の記載事項及び第24条の書面に基づいて、当該対象事業につき、環境の保全についての適正な配慮がなされるものであるかどうかを審査しなければならない。

2 前項の場合においては、次の各号に掲げる当該免許等(次項に規定するものを除く。)の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。

一 一定の基準に該当している場合には免許等を行うものとする旨の法律の規定であって政令で定めるものに係る免許等 当該免許等を行う者は、当該免許等に係る当該規定にかかわらず、当該規定に定める当該基準に関する審査と前項の規定による環境の保全に関する審査の結果を併せて判断するものとし、当該基準に該当している場合であっても、当該判断に基づき、当該免許等を拒否する処分を行い、又は当該免許等に必要な条件を付することができるものとする。 二 一定の基準に該当している場合には免許等を行わないものとする旨の法律の規定であって政令で定めるものに係る免許等 当該免許等を行う者は、当該免許等に係る当該規定にかかわらず、当該規定に定める当該基準に該当している場合のほか、対象事業の実施による利益に関する審査と前項の規定による環境の保全に関する審査の結果を併せて判断するものとし、当該判断に基づき、当該免許等を拒否する処分を行い、又は当該免許等に必要な条件を付することができるものとする。

三 免許等を行い又は行わない基準を法律の規定で定めていない免許等(当該免許等に係る法律の規定で政令で定めるものに係るものに限る。) 当該免許等を行う者は、対象事業の実施による利益に関する審査と前項の規定による環境の保全に関する審査の結果を併せて判断するものとし、当該判断に基づき、当該免許等を拒否する処分を行い、又は当該免許等に必要な条件を付することができるものとする。

3 対象事業に係る免許等であって対象事業の実施において環境の保全についての適正な配慮がなされるものでなければ当該免許等を行わないものとする旨の法律の規定があるものを行う者は、評価書の記載事項及び第24条の書面に基づいて、当該法律の規定による環境の保全に関する審査を行うものとする。

4 前各項の規定は、第2条第2項第2号ホに該当する対象事業に係る免許、特許、許可、認可、承認又は同意(同号ホに規定するものに限る。)について準用する。

参考文献など

●参考文献
・大塚直『環境法BASIC』(有斐閣、2013年) ・畠山武道『考えながら学ぶ環境法』(三省堂、2013年) ・吉村良一・水野武夫・藤原猛爾編『環境法入門―公害から地球環境問題まで―[第4版]』(法律文化社、2013年)

環境影響評価情報支援ネットワーク(環境省)