国立環境研究所は、米国レンセラー工科大学が率いる国際研究チーム(同研究所を含む)の原著論文(掲載誌:Nature)の主要成果を紹介した。水域では溶存酸素(以下「DO」)が多様な役割を果たしている。DOの不足・欠乏は生物多様性や、栄養塩・メタンガス等の収支バランスに影響を与え、飲料水水質の悪化などにつながる。同研究チームは、世界中の海域でDO濃度低下が報告されているが、湖沼の実態に関するグローバルスケールの比較・評価は行われていなかったことから、「国際湖沼観測ネットワーク(GLEON)」を活用して、温帯域に分布する湖沼(393箇所)の長期観測データ(1980~2017年)を網羅的に収集し、表層と底層のDO濃度および水温の変化を総合的に解析した。その結果、調査対象湖沼のDO濃度は減少傾向にあり、1980年以降の減少率(表層:5.5%、底層:18.6%)は海域の報告値(全層で約2%)を上回り、急速に進行していることが分かった。一方、温暖化に伴う表層水温の上昇によって駆動された成層化・水質悪化のメカニズムや、湖沼生態系サービスへの悪影響も示唆された。水質改善対策の強化による湖沼の水温上昇抑制(貧酸素化に対する適応策)の重要性が浮かび上がってきたという。
情報源 |
【オンライン情報源1】 国立環境研究所 報道発表 【オンライン情報源2】 Rensselaer Polytechnic Institute LATEST NEWS |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 国環研など、世界の湖沼における酸素レベルの急速低下を指摘 |
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日付1 |
刊行日: 2021/06/03 |
要約 | 国立環境研究所は、米国レンセラー工科大学が率いる国際研究チーム(同研究所を含む)の原著論文(掲載誌:Nature)の主要成果を紹介した。水域では溶存酸素(以下「DO」)が多様な役割を果たしている。DOの不足・欠乏は生物多様性や、栄養塩・メタンガス等の収支バランスに影響を与え、飲料水水質の悪化などにつながる。同研究チームは、世界中の海域でDO濃度低下が報告されているが、湖沼の実態に関するグローバルスケールの比較・評価は行われていなかったことから、「国際湖沼観測ネットワーク(GLEON)」を活用して、温帯域に分布する湖沼(393箇所)の長期観測データ(1980~2017年)を網羅的に収集し、表層と底層のDO濃度および水温の変化を総合的に解析した。その結果、調査対象湖沼のDO濃度は減少傾向にあり、1980年以降の減少率(表層:5.5%、底層:18.6%)は海域の報告値(全層で約2%)を上回り、急速に進行していることが分かった。一方、温暖化に伴う表層水温の上昇によって駆動された成層化・水質悪化のメカニズムや、湖沼生態系サービスへの悪影響も示唆された。水質改善対策の強化による湖沼の水温上昇抑制(貧酸素化に対する適応策)の重要性が浮かび上がってきたという。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】国立環境研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】国立環境研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)2 |
【組織名】Rensselaer Polytechnic Institute 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】Rensselaer Polytechnic Institute 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 |
地球環境 自然環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 成層化、生物多様性、栄養塩、適応策、溶存酸素、メタンガス、水質改善対策、レンセラー工科大学、GLEON、湖沼生態系サービス |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 109302 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2021/06/04 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=31945 |
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