名古屋大学、東京大学およびアルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所など4大学・機関からなる研究グループは、森林火災が黒色炭素エアロゾル(BC)の重要な発生源であることを実証した。BCは温暖化加速の一因と見られており、発生源は化石燃料の燃焼過程(人為起源)とバイオマス燃焼に大別される。北極域に到達したBCは大気を加熱し、気温上昇や雪氷融解を促進すると考えられているが、航空機観測データは不足しており、観測事例相互の比較・解析は進んでいなかった。同研究グループは、BCの発生源別寄与度を分析し、気候影響の推定における不確実性を低減するために、航空機を用いた国際共同観測プロジェクト「PAMARCMiP」において取得したデータを用いて、とりわけ大気加熱効果が大きくなる「春季」のBC質量濃度分布(高度: 0-5,000 m)を精査するとともに、過去の観測データや数値モデルを用いてBC鉛直積算量の内訳を解析した。その結果、北極の大気中に存在するBC濃度の年々変動が、中緯度の「森林火災」発生規模の年々変動に強く支配されていることが明らかになった。また、実観測データとシミュレーション結果の比較検証を通じて、従来の数値モデルは森林火災由来のBCの気候影響を過小評価していることが示唆された。これらの知見は従来モデルの検証や改良に資するものであり、より正確な北極温暖化の予測に結びつくことが期待されるという。
情報源 |
【オンライン情報源1】 名古屋大学 プレスリリース 【オンライン情報源2】 東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース 【オンライン情報源3】 国立極地研究所 研究成果 |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML,PDF 【版】不明 |
タイトル | 名大など、北極の温暖化に対する森林火災の寄与度を精査 |
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日付1 |
刊行日: 2021/11/05 |
要約 | 名古屋大学、東京大学およびアルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所など4大学・機関からなる研究グループは、森林火災が黒色炭素エアロゾル(BC)の重要な発生源であることを実証した。BCは温暖化加速の一因と見られており、発生源は化石燃料の燃焼過程(人為起源)とバイオマス燃焼に大別される。北極域に到達したBCは大気を加熱し、気温上昇や雪氷融解を促進すると考えられているが、航空機観測データは不足しており、観測事例相互の比較・解析は進んでいなかった。同研究グループは、BCの発生源別寄与度を分析し、気候影響の推定における不確実性を低減するために、航空機を用いた国際共同観測プロジェクト「PAMARCMiP」において取得したデータを用いて、とりわけ大気加熱効果が大きくなる「春季」のBC質量濃度分布(高度: 0-5,000 m)を精査するとともに、過去の観測データや数値モデルを用いてBC鉛直積算量の内訳を解析した。その結果、北極の大気中に存在するBC濃度の年々変動が、中緯度の「森林火災」発生規模の年々変動に強く支配されていることが明らかになった。また、実観測データとシミュレーション結果の比較検証を通じて、従来の数値モデルは森林火災由来のBCの気候影響を過小評価していることが示唆された。これらの知見は従来モデルの検証や改良に資するものであり、より正確な北極温暖化の予測に結びつくことが期待されるという。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】名古屋大学 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】名古屋大学 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)2 |
【組織名】東京大学大学院理学系研究科・理学部 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】東京大学大学院理学系研究科・理学部 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)3 |
【組織名】アルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】アルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
問合せ先(識別情報)4 |
【組織名】国立極地研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】国立極地研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | 年々変動、森林火災、ブラックカーボン、不確実性、大気加熱効果、黒色炭素エアロゾル、BC、気候影響、国際共同観測プロジェクト、PAMARCMiP |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 110731 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2021/11/10 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=32736 |
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