(国研)産業技術総合研究所は、PET樹脂を従来よりも大幅に低い温度で分解し、原料である「テレフタル酸ジメチル」を高収率かつ高純度で回収する触媒技術を開発した。使用済みPET樹脂の循環利用に向けて様々なリサイクル技術が導入・実用化されているが、不純物の影響により原料の品質が確保できない(マテリアルリサイクルの場合)、分解するために200 ℃以上の高温処理が必要となる(ケミカルリサイクルの場合)、といった課題が残されていた。同研究所は、メタノールを用いてPET樹脂を分解する化学反応(①)と、副生されたエチレングリコールに「炭酸ジメチル」を添加してメタノールと炭酸エチレンを得る化学反応(②)を足し合わせ、エチレングリコールの捕捉により①の平衡反応をコントロールする独自のアイデアによって、反応温度の大幅な低温化を実現した。市販の飲料用PETボトルをフレーク状にした試料に、メタノールと炭酸ジメチル、さらにアルカリ触媒である「リチウムメトキシド」を適切な比率で混合することにより、室温3時間程度で90 %以上のPETが分解できる(50 ℃に設定すると試料は全て分解)。また、反応後に単純な精製操作を行うことで、PET原料として再利用可能な高純度(>99%)のテレフタル酸ジメチルを単離できることが確認された。同時に合成された炭酸エチレン(収率:>80%)は汎用性が高い物質であることから、PET由来エチレングリコールのアップサイクリング法としても有望なプロセスであるという。
情報源 |
【オンライン情報源1】 (国研)産業技術総合研究所 研究成果 |
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配布形式1 |
【交換形式名称】HTML 【版】不明 |
タイトル | 産総研、PET樹脂の常温原料化に成功 |
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日付1 |
刊行日: 2021/11/08 |
要約 | (国研)産業技術総合研究所は、PET樹脂を従来よりも大幅に低い温度で分解し、原料である「テレフタル酸ジメチル」を高収率かつ高純度で回収する触媒技術を開発した。使用済みPET樹脂の循環利用に向けて様々なリサイクル技術が導入・実用化されているが、不純物の影響により原料の品質が確保できない(マテリアルリサイクルの場合)、分解するために200 ℃以上の高温処理が必要となる(ケミカルリサイクルの場合)、といった課題が残されていた。同研究所は、メタノールを用いてPET樹脂を分解する化学反応(①)と、副生されたエチレングリコールに「炭酸ジメチル」を添加してメタノールと炭酸エチレンを得る化学反応(②)を足し合わせ、エチレングリコールの捕捉により①の平衡反応をコントロールする独自のアイデアによって、反応温度の大幅な低温化を実現した。市販の飲料用PETボトルをフレーク状にした試料に、メタノールと炭酸ジメチル、さらにアルカリ触媒である「リチウムメトキシド」を適切な比率で混合することにより、室温3時間程度で90 %以上のPETが分解できる(50 ℃に設定すると試料は全て分解)。また、反応後に単純な精製操作を行うことで、PET原料として再利用可能な高純度(>99%)のテレフタル酸ジメチルを単離できることが確認された。同時に合成された炭酸エチレン(収率:>80%)は汎用性が高い物質であることから、PET由来エチレングリコールのアップサイクリング法としても有望なプロセスであるという。 |
目的 | ニュースリリース等の配信 |
状態 | 完成 |
問合せ先(識別情報)1 |
【組織名】(国研)産業技術総合研究所 【役職名】 【個人名】 【電話番号】 【FAX番号】 【住所】 【E-mail】 【オンライン情報源】(国研)産業技術総合研究所 【案内時間】 【問合せのための手引き】 【役割】情報資源提供者 |
分野 | ごみ・リサイクル |
種別 | ニュース・イベント:ニュース:国内ニュース |
場所 | アジア:日本 |
キーワード | アップサイクリング法、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、PET樹脂、メタノール、炭酸ジメチル、エチレングリコール、テレフタル酸ジメチル、アルカリ触媒、リチウムメトキシド |
言語1 | 日本語 |
文字集合1 | utf8 |
主題分類 | 環境 |
ファイル識別子 | 110763 |
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言語 | 日本語 |
文字集合 | |
親識別子 | |
階層レベル | 非地理データ集合 |
階層レベル名 | 国内ニュース |
日付 | 2021/11/12 |
メタデータ標準の名称 | JMP |
メタデータ標準の版 | 2.0 |
国内ニュース | https://tenbou.nies.go.jp/news/jnews/detail.php?i=32753 |
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