新種エソ科魚類「イロハエソ」~紅葉を思わせる体色

鹿児島大学総合研究博物館らの研究チームは、インド・太平洋地域に広く分布するエソ科アカエソ属の魚類について新種を記載し、学名をSynodus autumnus(シノドゥス・アウトゥムヌス)、標準和名を「イロハエソ」と命名した。学名のアウトゥムヌスは「秋」を意味し、和名は本種の鮮やかな体色が\"紅葉の移ろいを想起\"させることに由来する。

本種は、相模湾、薩摩半島、徳之島など日本各地を含むインド・太平洋の温暖な沿岸域に生息し、岩礁やサンゴ礁を主な生息環境とする。形態的特徴として、前鼻孔に葉状の皮弁を持つこと、背部に赤色斑が並ぶこと、側線鱗の数が少ないことなどが挙げられる。これらの形質により、既存種との明確な識別が可能であるとされた。

本研究は、エソ科魚類の分類学的再検討の一環として実施されたものであり、既存種Synodus rubromarmoratusの分布記録の再評価も併せて行われた。新種のホロタイプ(標準標本)は、鹿児島大学総合研究博物館に収蔵されており、標準体長は54.2mmである。――研究チームは、今後もインド・太平洋地域における魚類多様性の解明と分類体系の精緻化に取り組むとしている。

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